YUJI HIKINO ILLUSTRATION

日常を幻想的に表現する事で気づかされること

re: time of the sky 吉行良平

以前、気になるプロダクトとして紹介していた吉行良平さんの「re: time of the sky」
何と家の近くのスペースで展示しているということで行ってきました。

re: time of the skyとは、ある日の空を24時間観測し、その色をとじこめ、
繊細な色が1秒ごとに変化し、その時間の空の色をうつしだす時計。
いろいろな考えと仕組みの詰まった作品です。

展覧会場に本人も在廊されてて、少しお話しさせてもらい、
作品のコンセプトや制作過程を聞くことでさらに好きになりました。

朝から夜までの空の移り変わりを表現している点も良かったんですが、
一番良いなと思ったのは、ありふれた日常の中に潜む神秘性気づかせてくれた点です。

「誰もが日常で体感している現象の裏に潜むドラマ性」

日常を幻想的に表現することで、普段気にもしていなかった事に焦点が合い、
実はそれが出来るまでには色々なドラマがあるという裏側を認識させてくれます。

きっと「散歩している時の木漏れ日の光」や「部屋の中からみるしんしんとした雨」
とかでも吉行さんが作ることで裏に潜むドラマを心地よく
気づかせてもらえるんじゃないでしょうか。

他の作品もどれも裏側にドラマが詰まってて凄く良かったです。
今後の作品もチェックしていこう。

吉行良平と仕事

企業広報部に向けたCM? DAIHATSU move

ダイハツ新型MoveのCM。
「TNP=低燃費」何だかカッコいいからその方が消費者の心に残るじゃないか。
車の性能の良さを示す裏付け(数字)を出しても消費者は何とも思わないぞ。

理屈抜きで伝わるものは伝わるんです!
あなた方が見せたがっている、細かい数字を提示しても消費者はピンと来ないんです!

「結果を得るためには、消費者に伝わる訴求方法じゃないと駄目なんです!」

と、まるで広告界が企業広報部に訴えているようなCM。
そういう意味で凄く気になるCMです。

オチで驚かすためのキャッチコピー。「シャッター アイランド」

shutter island - シャッターアイランド

嫁は早々にオチを見破っていたのでイマイチだったらしいですが、
個人的には結構面白かったです映画「シャッター アイランド」。

内容的には、
シャッターアイランドは精神疾患のある犯罪者を隔離収容する孤島の刑務所。
ここで1人の女性が、謎のメッセージを残して跡形もなく消えた。
連邦保安官テディ・ダニエルズ(レオナルド・ディカプリオ)は
事件を捜査するために新しい相棒チャック(マーク・ラファロ)とともに
島にやってくるが、テディがこの島に来たのには他にも理由があった…。

結局の所、謎解きミステリーなわけですが、
今回使用されていたキャッチコピーは下記のようなもの。
—-
1.精神を病んだ犯罪者だけを収容する島から、一人の女性が消えた—
2.この島は、何かがおかしい
3.全ての謎が解けるまで、この島を出ることはできない
—-

見る前にすべてのお客をキャッチコピーで騙してるんです。

「キャッチコピーで自然と視点をすり替え、オチで驚くような仕組み」

それがバッチリ決まっているのがこの映画のいいところ。
オチが言えないので伝わりづらいですが…

キャッチコピー次第で、映画の見方は180度変わるものです。
改めてキャッチコピーの偉大さに気づかされました。